二名小の絵⑧
2025年8月14日 10時30分鉛筆での下書きも、いよいよ最終段階に入りました。
今回は、校舎の外壁に横貼りされていた板のラインを描き込みました。影も加えましたが、板の厚みに合わせて影の形がわずかに変化し、それが立体感を生み出します。
また、校舎2階から伸びていたストーブの煙突も描き足しました。(1階の煙突は外された時の写真を使っています。)
昭和40年頃、小学校のストーブといえば石炭(ダルマ)ストーブだったかもしれません。火をつけるのは簡単ではなく、上級生になると「ストーブ当番」が回ってきて、苦労しながら火を起こしたという話もあります。二名小でも、きっとそんな冬の朝があったのでしょうね。
当時、宇和島の鉄道ではまだ蒸気機関車が走っていたそうです。学校のすぐ前で聞こえる汽笛の音と、駅近くに漂う石炭の香り。和霊公園に保存されているSL「C12」も、昭和43年頃までは予土線を中心に力強く走っていたそうです。校舎の板壁、石炭の煙、汽笛の響き――昭和の二名小の一日が、今も静かに息づいているようです。